昨日TVで有名な漫画家がオペラ歌手目指して40歳を過ぎて大学へ入り、夢をかなえたという話を見た。名声も財も得ていながら、40の声をきいて、自分の夢を列挙し、一つずつ不可能なことをつぶしていって最後に残った夢がクラッシック音楽、オペラ歌手になること。そして今夢を叶えて、人のために人生を送る喜びを獲ているそうだ。
『舞台芸術を披露して何が、人のため?今のこの混沌とした世の中、他にやるべきボランティアがあるでしょう、、』世間にはこういう人々が非常に多いといつも感じ、冷ややかな視線をいつも感じる私。
でも、この方がいうように、そうなんだよなあ、、人のためなんだよなぁ、社会的弱者を救うことも人のため、勿論、それは非常に大切!!それと同じように、舞台芸時術もお金持ちの為にある芸術ではなくて、広く人のためなんだけど、わかってくれる人が少ないような・・・。さりとて、理解してもらおうと説明するのも疲れる。
私も出来れば、自分に出来ること(天から与えられた分野)で、人のためになりたい、と願うのだけど、、。
と、はてさて、私は、人のため、地域の文化のため、と偉そうにいいながら、オペラの公演を企画しているが、人のためになっているのか、そして、自分に出来ることであったのか、「与えられたもの」であるのか、、、、、判断するのが厳しいなあ、、、(どっちかって言うと、自分勝手にやってるって感じだろうなあ・・・・)
おっとと、、、その漫画家さんお話に戻して、、、
この方のTVをみて、なんだか、自分に似ていると感じた。
(おこがましいヤツ、、、すみません!)
私も30代前半、子供が出来ずに、変わりに世の為に何か、、、と思っていた頃、オペラに出会って、こういった芸術趣味を通じて、人が心許し、広い人間関係をつくることができることに私は、感激した。魂が救われる気がした。別にオペラではなくても、芸術にはこういった魂があると思った。それに気がついたのがこの活動の始まり。
今の人たちは、いろいろなストレスに追われながら暮らしていて、疲れている。それを一瞬でも解き放ち、自らの心の感動を知ることが出来る瞬間。そして、あわよくば、その趣味を一緒に語ることが出来る友にもめぐり合える。
鈴木メソッドの創設者の鈴木さんは、かの有名なアインシュタインと4年もの間一緒に暮らし交友を深めたそうだ。その4年間一度も研究など学問の難しい話しをしたことがないそうだ。アインシュタインもヴァイオリンが非常にうまく、お互い音楽の話をいつもして楽しいひと時を送っていたそうだ。音楽は、これなんだよなぁぁぁ!!素敵!!
私も勿論、オペラが好き!!ソリストの皆さんが大好き!!だから、公演の準備や稽古をみているのが大好き!!
よく、好きなことが出来ていいね、、、と言われる。そうかも、、しれない。
でもね、オペラが好きなだけだったら、ただオペラを観にいって、好きなソリスト追いかけてればいいんだよね。
公演を打つってことは、好きでやれることではないと感じる。
本当に、大変。
だって、お金の責任はすべて自分だけ、だもの。
チケットの売れ行きが一番気がかり、いつもこのストレス抱えてる。
風の丘の公演も他で打つ公演も、私の場合いつも、満席で裏方出演料も含めてチャラになる計算でやっているので、完売してくれないとホッとできない。
赤字分は自分へ来るぞ、今やれることはすべてやって、もし赤字になってもくいが残らないようにしなくちゃ、、と、いつも、宣伝に、神経をすり減らす。お客様から頂いたチケット代は、当方の場合、やはり出演者の素晴しい演奏のおかげで持っている公演だと思っているので、なるべく経費を少なくして、ソリストへギャラとして渡したいと願っている。だから、宣伝もお金のかからない方法、自分の足を使い、1件1件ポスティング。こんな調子で8年目を迎えた。
(でも、幸いなことに、今までお客様がいつも沢山来てくださるので、7年間赤字になったことがないのです、感謝です!!)
少しでもオペラという芸術の一端を正確に伝えたいと、踏んばって続けてこれたのも、唯一周囲からの感謝の言葉だけだ。これがなくなったら、続けられない。
きっと、こういったことをやっている人たちは、皆私と一緒の気持ちなんだろうなあ。
苦労しているよなあ、辛いだろうなあ、、。でも、「良かったよ」、と言っていただけると、苦労が吹っ飛ぶんだよなあ。
やっぱり、最後は、こんな事ぜんぶひっくるめて、好きだからやってるんだろうなあ。
でもでもでも、たまに、こういった愚痴も言いたくなるんだなあ。
愚痴をきいてくれて、有難うございました。
私の人生、好きにやってます。
でも、なんかしら、人のためになってほしいとおもい、人のためだからこそ、遣り甲斐を感じているのかもしれません。
もう一つ、まったく別の話。
先日、「あらしのよるに」の俳協のミュージカルを家族で観にいってきた。
あまりに良い出来なので、昨年は2度も、そして今年も忘れられずに。
これは本当に良くできていて、そして、俳優人も適役で、大変な魅力を持っている!
おおかみのガブをやっている三角さんと言う女性がまたなんともいえない魅力!あの視線は私を虜にしてしまった!!
と、私的感情はおいておいて、、、
千葉で一昨年やって、集客が出来ずに、他地域へ公演を移されたようだ。やっぱり千葉って、、、と言わざるを得ないのだが、
しかし、これは、もったいないから、是非やってほしい。
この公演を、どこか千葉のホールで買ってくれませんか?!!
是非多くの子供達に、このミュージカルを見てほしいと思います。友人の大切さに大人までもほろりと来る感動の出来になってます。